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毎日の体験を記す場所

東京新聞(中日新聞東京本社)社会部記者の小川慎一です。原発取材班。取り調べは全面可視化、検察官は証拠リストを開示すべき。金に余裕があるならクール寄付。"All sorrows can be borne if you put them into a story or tell a story about them." Isak Dinesen(どんな悲しみも、それを物語にするか、それについて物語るならば、耐えられる)

外来語は言い換える

 新聞は、子供からお年寄りまで幅広い世代が読むことを想定している。言葉や表現はできるだけ簡単に書かないといけない。外来語の使用もできるだけ避けたい。昨年、「NHKの番組で必要がない場合でも外来語が乱用されている」と主張する民事訴訟も起きた*1

 京都新聞「微生物シアターや淡水アザラシ展示 琵琶博リニューアル素案」という記事を取り上げる。http://www.kyoto-np.co.jp/top/article/20140107000034

元記事> 琵琶湖博物館草津市下物町)のリニューアルの素案が示された。水族展示では水中の微生物を観察するシアター型展示や日本初となるバイカルアザラシなど、新規の展示を加えていく。

 リニューアルは3期に分けて行う。開館20周年となる2016年オープンを予定する1期目では、水族展示と、現代の暮らしと琵琶湖の関係を紹介するC展示室を衣替えする。

 琵琶湖のプランクトンを顕微鏡で見た状態のように大写しにして観察できる「マイクロアクアリウム」をはじめ、琵琶湖に注ぐ川の下流部を模してヤナを設置し、ジャンプするアユの姿を見せる水槽や、ロシアの古代湖バイカル湖に生息する淡水アザラシのバイカルアザラシの展示、ヨシ帯を再現した体験型の展示などを新設する。

 2期目(オープン予定18年)では、屋外に琵琶湖を一望できる空中散歩道を新たに設ける。3期目(同20年)では、氷河時代の森や、中世のお堂を模した交流スポットを設置。体験的な展示を多く採り入れ、博物館スタッフ、調査員と来館者との交流や環境学習の拠点機能を強化する。

 他館のリニューアルを参考に積算した事業費は20億円~30億円という。

 琵琶湖博物館の年間入場者数は開館翌年の1997年度は97万人だったが、昨年度は36万人と大幅に減っている。同館は、第3期オープン時には58万5千人を見込んでいる。

 このほど開かれたリニューアルの検討会議では「淡水魚は見た目が地味なので、見て楽しい工夫が必要では」「過去の琵琶湖の姿が現在とどうつながっているかを分かりやすく示す工夫が重要」などの意見が出た。

 「リニューアル」という外来語が出てきた。新装、改装、刷新という意味だ。新聞は若い人よりも、高齢者に多く読まれている。「リニューアル」という言葉をお年寄りは理解できるのか。想像する必要がある。この場合は文脈から、「改装」と言い換えられる。

 リードに「展示」という言葉が3回出てきて、くどい。簡潔にしたい。記事を読み進めていくと、改装の狙いが「来館者が体験できる施設を増やす」ことと分かる。リードに入れたい。「水族」も水族館といえばしっくりくるが、ここは「水中生物」に言い換えてみたい。

 記事中には「オープン」という言葉も使われているが、「開館」と言い換えられるし、字数も減らせる。記事は簡潔にという原則を守りたい。元記事は改装のイメージもつかみにくいのだが、そこは分からないので以下のように直した。90字ほど削った。

直し版> 琵琶湖博物館草津市下物町)は2016~20年に予定している改装案を示した。来館者が体験できる施設を増やし、ロシアの古代湖バイカル湖に生息する淡水アザラシ「バイカルアザラシ」を日本で初めて展示する。

 改装は三期に分けて実施。開館20周年の16年には、水中生物の展示にバイカルアザラシを加え、現代の暮らしと琵琶湖の関係を紹介するC展示室を衣替えする。

 琵琶湖のプランクトンを顕微鏡で見た時のように大写しにして観察できる「マイクロアクアリウム」をはじめ、琵琶湖に注ぐ川の下流部を模してヤナを設置し、ジャンプするアユの姿を見せる水槽や、ヨシ帯を再現した体験型の展示などを新設する。 (←どう体験型なのか分からないのが残念。。。

 18年には、屋外に琵琶湖を一望できる空中散歩道を造る。20年には、氷河時代の森や、中世のお堂を模した交流の場所を設置。来館者が博物館スタッフ、調査員と交流できるようにし、環境学習の拠点機能も強化する。

 事業費は20~30億円。他館の改装をもとに積算した。

 博物館の年間入場者は開館翌年の1997年度は97万人だったが、昨年度は36万人と大幅に減った。同館は改装が終わる20年には、58万5千人を見込む。

 改装案の検討会議では、「淡水魚は見た目が地味なので、見て楽しい工夫が必要では」「過去の琵琶湖の姿が現在とどうつながっているかを分かりやすく示す工夫が重要」などの意見が出た。

 外来語の言い換えについては、国立国語研究所の提案も参考にしてほしい。http://www.ninjal.ac.jp/gairaigo/Teian1_4/iikae_teian1_4.pdf

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