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毎日の体験を記す場所

東京新聞(中日新聞東京本社)社会部記者の小川慎一です。原発取材班。取り調べは全面可視化、検察官は証拠リストを開示すべき。金に余裕があるならクール寄付。"All sorrows can be borne if you put them into a story or tell a story about them." Isak Dinesen(どんな悲しみも、それを物語にするか、それについて物語るならば、耐えられる)

「整備に着手する」→「整備する」

 「●●に着手する」という言い方がある。例えば「捜査に着手する」。これは「捜査する」に言い換えられる。なぜこういう言い回しをしてしまうのか。分からない。「実況見分を行う」というような言い方も見かけるが、「実況見分する」で良い。よく考えて記事は書こう。

 静岡新聞日本平を芸術散歩の地に 5施設間に遊歩道整備へ」という記事を見てみる。

http://www.at-s.com/news/detail/911080683.html

 静岡県は世界遺産富士山の景勝地でもある日本平周辺で、2014年から遊歩道の整備に本格着手する東京・上野のような「芸術・文化ゾーン」をイメージし静岡市駿河区清水区にまたがる有度山一帯の施設を遊歩道でネットワーク化する構想だ。

 「整備に本格着手する」。大げさな言い方だ。「整備する」で良い。下線部は、上野に行ったことがない人にはさっぱり分からない。美術館や博物館が集まっているというイメージなんだろうが、本文に上野の説明はない。なぜ挿入したんだろうか。

直し版> 静岡県は世界遺産富士山の景勝地である日本平周辺で、2014年から遊歩道を整備する。静岡市駿河区清水区にまたがる有度山一帯にある美術や舞台を楽しめる施設を結ぶ構想だ。

 「上野」の話を削ったので、「美術や舞台を楽しめる施設を結ぶ構想」に言い換えた。

 気になった段落がもう一つある。

 5施設は13年4月に「有度山フレンドシップ協定」を結んだ。各施設が情報発信やイベント開催で連携し、相乗効果を発揮することで施設の価値を高める戦略を練る。

 相乗効果を発揮して価値を高める戦略を練る。。。なんのこっちゃである。情報発信やイベント開催の連携と、相乗効果を発揮ってのは似たような話だろう。くどいので変えたい。

直し版1> 5施設は13年4月に「有度山フレンドシップ協定」を結んでおり、各施設が情報発信やイベント開催で連携を進めている。

 これでダメだろうか。本当は、なんとか協定というのもいらない。

直し版2> 5施設は13年4月から、情報発信やイベント開催で連携を進めている。

 ここまで直したんだが、この段落、記事の中でちょっと浮いている。だから段落ごと削っても問題ないような気がする。以下、直し版の全文を作ってみた。元記事を130字ぐらい削った。

 

直し版全文> 静岡県は世界遺産富士山の景勝地である日本平周辺で、2014年から遊歩道を整備する。静岡市駿河区清水区にまたがる有度山一帯にある美術や舞台を楽しめる施設を結ぶ構想だ。

 日本平周辺の県立美術館、日本平動物園、県舞台芸術センターの舞台芸術公園、日本平ホテル、久能山東照宮の5施設は半径2キロ内に集まっている。だが県によると、各施設間は歩道の整備が不十分で、来訪者の多くが車で移動している。

 今年は県立美術館付近の山林に約50メートルの遊歩道を整備し、市道とつなぐ。完成すれば、徒歩で30~40分程度かかる県立美術館と舞台芸術公園が15分程度で行き来できる。日本平動物園と舞台芸術公園や、舞台芸術公園と日本平ホテルの間も早期に整備することを検討中だ。

 県は5施設を掲載したハイキングマップの作製を計画。関係者は「日本平周辺には世界に誇ることができる施設があるが、存在感が足りない。各施設の間を気軽に歩けるエリアにし、価値を高めたい」と話している。 

 

 

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