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毎日の体験を記す場所

東京新聞(中日新聞東京本社)社会部記者の小川慎一です。原発取材班。取り調べは全面可視化、検察官は証拠リストを開示すべき。金に余裕があるならクール寄付。"All sorrows can be borne if you put them into a story or tell a story about them." Isak Dinesen(どんな悲しみも、それを物語にするか、それについて物語るならば、耐えられる)

リード読み比べ(丹生ダム建設中止関連)

 滋賀県で計画されている丹生ダムの建設が中止される見通しになった。この記事について、京都新聞毎日新聞日経新聞の3紙のリードを読み比べてみる。

 まず、京都新聞丹生ダム建設中止へ 近畿地方整備局がコスト検証)。「検証結果をまとめた」「会議でも確認した」「中止される見通しとなった」と3つのことが書いてある。だから長くなっている。良くない。

 近畿地方整備局水資源機構は16日、滋賀県長浜市の高時川上流で計画している丹生(にう)ダム建設事業に関して、治水や渇水対策の目的別にコストなどを分析した結果、「ダムは有利ではない」との最終的な検証結果をまとめた。同日、滋賀県長浜市など関係自治体を集めた会議でも確認した。丹生ダム建設は計画から半世紀近くを経て、中止される見通しとなった。(170字)

 次に、毎日新聞滋賀・丹生ダム:計画から半世紀 国交省が建設撤回案)。京都新聞よりすっきりしているが、「中止」という重要なニュースをできれば最初の文に入れたい。

 滋賀県長浜市の高時(たかとき)川に計画された「丹生(にう)ダム」建設の再検討を進めていた国土交通省近畿地方整備局は16日、河川改修などの代案がダム建設よりもコストや効果の面で有利とする総合評価案を関係府県の知事らに提示した。反対意見はなく、半世紀近くを経てダム計画は事実上中止される見通しとなった。(149字)

 最後に、日経新聞滋賀・丹生ダムの建設中止へ 国が方針)。簡潔な記事だ。「国側が建設中止の方針を自治体に伝えた」とずばっと書き、その判断理由を続けて書いている。素晴らしいリードだと思う。

 近畿地方整備局水資源機構は16日、同機構が計画していた丹生(にう)ダム(滋賀県長浜市)について関係自治体と会合を開き、建設を事実上中止する方針を伝えた。3年をかけて治水や利水の面でダムと代替案を比べてきたが、必要性やコストの点でダムが劣ると判断した。(126字)

  こういうリードを書ける記者になるためには、とにかく新聞を読むことだと思う。うまいと思った記事のスタイルはどんどん真似してみるのがいいと思う。

 *朝日、読売を追加。

 朝日新聞http://digital.asahi.com/articles/ASG1J5QNMG1JPTJB00T.html

 滋賀県長浜市に計画された丹生(にう)ダムをめぐり、建設の必要性を検証していた国土交通省近畿地方整備局独立行政法人水資源機構は16日、河川改修などと比べて「ダム建設は有利ではない」との総合評価を公表した。1968年に予備調査に着手し、家屋移転も96年に完了しているが、水需要の減少などから計画を事実上中止する判断を初めて示した。

 読売新聞滋賀・丹生ダム、建設中止の方針…国の再検証

 滋賀県長浜市の1級河川・高時川に計画されていた丹生にうダムについて、国土交通省近畿地方整備局独立行政法人水資源機構は16日、ダム建設を中止する方針を決めた。国が建設継続の是非を再検証している全国の31ダムのうち、住民の立ち退き移転後に中止となるのは初めて。

 

論文のレトリック (講談社学術文庫 (604))

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