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東京新聞(中日新聞東京本社)社会部記者の小川慎一です。原発取材班。取り調べは全面可視化、検察官は証拠リストを開示すべき。金に余裕があるならクール寄付。"All sorrows can be borne if you put them into a story or tell a story about them." Isak Dinesen(どんな悲しみも、それを物語にするか、それについて物語るならば、耐えられる)

「デジタル・ジャーナリズムは稼げるか」を読む

 読むのはもう何度目かなのだが、ページを開くたびに刺激的である。「デジタル・ジャーナリズムは稼げるか」。帯の「ジャーナリストよ、起業家たれ!」という言葉を反芻する日々だ。ジャーナリズムと人々との関係を変えるべきだ、と著者は言う。205ページにポイントがまとめてある。

 ・人々を大勢まとめて「マス」ととらえることをやめる。一人ひとりについて理解し、一人ひとりと関わり、一人ひとりに合ったサービスを提供していく。

・ジャーナリズムの目標を変える。それに合わせ、メディア企業のあり方、文化も変える。コンテンツを作って売る、というのではなく、サービスを提供する、という発想をする。顧客のニーズを満たし、顧客の目標達成を手助けする。

・ジャーナリズムをより有用で大規模な「プラットフォーム」に変える。まちゃ、そのために必要なツールを使う。あるいは、ツールを顧客に提供する。適切なツールが存在しなければ自ら作る。

・一般の人たちや成長するニュース・エコシステム、新たなニュース・ネットワークとも協調する。

・従来は世界で起きていることを物語にする人だったジャーナリストの役割をとらえ直す。イベントの主催者、グループのまとめ役、何かの主唱者、パートナー、協力者、教育者などの役割が考えられる。

 さらに著者は言う。「重要なことは、ニュースの内容だけでなく、提供する際の形式にもそれ自体、価値があるということだ」(207ページ)。

デジタル・ジャーナリズムは稼げるか

デジタル・ジャーナリズムは稼げるか