毎日の体験を記す場所

東京新聞(中日新聞東京本社)社会部デスクの小川慎一です。原発取材班にいました。取り調べは全面可視化、検察官は証拠リストを開示すべき。金に余裕があるならクール寄付。"All sorrows can be borne if you put them into a story or tell a story about them." Isak Dinesen(どんな悲しみも、それを物語にするか、それについて物語るならば、耐えられる)

仕事始め

仕事始め。取材先のギャラリーは1時間待ったが、誰も来なかったぜ。。。

そりゃあ、1月2日だもんなあ。泊まり勤務は午後10時現在、とりあえず平穏。

 

映画『ヤクザと憲法』公式サイト

 東海テレビのドキュメンタリー。以前、テレビでやったようなのだが、見逃した。1月9日から、名古屋で上映されるようなのできっちり見ておきたい。

 岐阜高島屋は2日から初売り。にちなんだわけではないが、以下の本を購入。頭の体操になりそう。数学で学んだ事って、社会で役に立つことこの上ないと思うのだ。  

中学生からの数学「超」入門: 起源をたどれば思考がわかる (ちくま新書)

中学生からの数学「超」入門: 起源をたどれば思考がわかる (ちくま新書)

 

 

2015年12月の岐阜県政の記事

2015年12月に中日新聞岐阜版に掲載された記事。すべてがネットに上がっていないのが、いかんともしがたいところ。

 

「医療通訳」独自雇用を助成 県、来年度にも病院などへ:岐阜:中日新聞(CHUNICHI Web) 12月23日

県内の医療機関で、外国人患者の診察の際に通訳する「医療通訳」が不足している。県国際交流センターが、病院の要請を受けて通訳を派遣しているが、特にフィリピン人向けのタガログ語通訳が不足し、要請に応えられないケースが出ている。県は二〇一六年度にも、通訳を独自に雇用する医療機関への助成を始め、状況改善に努める。 

 県新庁舎、現庁舎の東隣に新設 整備費500億円超:岐阜:中日新聞(CHUNICHI Web) 12月19日

 来年で築半世紀となる県庁舎の建て替えを検討している県は十八日、新庁舎を現庁舎東隣の来庁者用駐車場の敷地に建設し、二〇二二年度から利用を始める基本構想の骨子案をまとめた。二十~二十五階建てを想定し、整備費は五百億~五百五十億円に上る見込み。一九年度に着工予定。県が、県議会の県有施設再整備対策特別委員会で示した。

 県職員のSNS私的利用、ガイドライン作成へ:岐阜:中日新聞(CHUNICHI Web) 12月11日

県土整備部の男性職員が短文投稿サイト「ツイッター」で同性愛者を差別する書き込みをした問題で、県は年内に、職員がツイッターフェイスブックなど会員制交流サイト(SNS)を私的に使う際の注意点をまとめたガイドラインを作る。長屋光征議員(岐阜市、県政自民クラブ)の質問に、古田肇知事が答えた。

 農村の原風景「遺産」に 県が創設へ:岐阜:中日新聞(CHUNICHI Web) 12月8日

県は、農村に残る田園風景や祭り、用水など農村の文化や施設を「ぎふ農村遺産(仮称)」に認定する制度を創設する。県などが国連食糧農業機関(FAO)の世界農業遺産に申請している「清流長良川の鮎(あゆ)」と併せ、農村の原風景を後世に受け継いでいく重要性を広くアピールしていく。二〇一六年度に準備し、一七年度から始める方針だ。

 企業誘致用地を5倍に 県が事前調査代行へ:岐阜:中日新聞(CHUNICHI Web) 12月2日

 企業誘致に力を入れる県は本年度から、用地造成に先だって実施する市場調査を、市町村に代わって行う。費用負担を含めて肩代わりすることで、用地整備を加速させる。県は二〇二〇年度までに、ナゴヤドーム六十二個余分の広さに相当する三百ヘクタールの土地を新たに確保し、あっせんできる土地を現行の五倍超にする。

2016年のスタート

 2016年の仕事始めは1月2日。しかも宿直なので三が日のうち二日は仕事です。現在、岐阜報道部で岐阜県政キャップをやっているのですが、1月3日には県政担当3人が全員仕事。休み前に原稿を出しまくってもらっても、休みが取れないというのは、単純に後輩2人に申し訳ない。

 以前に比べて、1月1日でも店はやっていて、マーサ21内にある丸善で本を買いました。  

中曽根康弘 - 「大統領的首相」の軌跡 (中公新書)

中曽根康弘 - 「大統領的首相」の軌跡 (中公新書)

 

中曽根氏は現在97歳。取材できる時間は本当に限られていますが、話を聞いてみたい政治家の一人。

 

一揆の原理 (学芸文庫)

一揆の原理 (学芸文庫)

 

 これは単純に面白そう。  

新体系・高校数学の教科書 上 (ブルーバックス)

新体系・高校数学の教科書 上 (ブルーバックス)

 

 高校の時、数学頑張ったことを思い出したので、思わず買ってしまった。

 

岐阜県政担当なので、古田肇知事のインタビュー記事を。聞き手は岐阜報道部長。取材には同席しました。

統計もの

 1、2月は、行政が前年についてのさまざまな統計を発表することが多い。毎年決まりモノのように記事にするのだが、紙面に記録として残しておくという意味はそれなりにある。

 岐阜新聞の「県内火災、206件増の963件 昨年、過去5年間で最多」のリードはこんな感じである。

 県は、県内の昨年1年間の火災概況を発表した。出火件数は963件で、前年より206件増加し、過去5年間で最多となった。

 別にこれでも良いのだが、1文目に「伝えたいこと」を書きたい。ここでは県が概況を発表したことよりも、見出しにあるように火災件数の方がニュース。だから、次のようにしてみた。順番を入れ替えればいい。

 県内で昨年一年間にあった火災は963件で、前年より206件増え、過去5年間で最多だった。県が統計をまとめた。

 何度も書いているが、リードは工夫したい。

誰が情報を明らかにしたのかを明記する

  誰かが会見をして、発表した事柄を記事にする場合は、素直に「会見した」「発表した」と書いた方が良い。隠す必要のない情報源はリードにできるだけ明らかにすべきだろう。

 岐阜新聞中日本高速、道路以外の事業参入へ 土岐に観光・商業施設」のリードを見てみる。

岐阜新聞> 土岐市土岐ケ丘、土岐プレミアム・アウトレットすぐ南側の東海環状自動車道沿いで、中日本高速道路(NEXCO中日本、名古屋市)が、地元特産品の物販施設、ショッピングセンター(SC)、温浴施設などが入る観光拠点・大型複合型商業施設を整備することが31日、分かった。NEXCO中日本が高速道路以外で地元自治体と連携して行う初めての開発事業となる。2015年春のオープンを目指す。

  このリードでは、誰に取材したのかがはっきりしない。同じ日の中日新聞「中日本高速、外に販路 15年、土岐に大型商業施設」のリードはこんな感じだ。

中日新聞> 中日本高速道路名古屋市)は31日、岐阜県土岐市内に、天然温泉や買い物が楽しめる複合商業施設を建設すると発表した。2015年春のオープンを予定する。同社が高速道路外で大型の商業施設を開発するのは初めて。

  中日新聞は「中日本高速道路が発表した」と書いている。情報源が明記されているし、リードそのものもわかりやすい。

 岐阜新聞の記事では、既存のアウトレットモールのそばという具体的な場所と「地元と連携して」という点を強調したかったようだが、見出しには反映されていないため、リードに入れなくてもよいだろう。このニュースの肝は、中日本高速道路が高速ではない場所に商業施設をつくるということなので、リードはそこだけ書いておけば十分だ。

 

狼の牙を折れ: 史上最大の爆破テロに挑んだ警視庁公安部

狼の牙を折れ: 史上最大の爆破テロに挑んだ警視庁公安部

 

 

単位は合わせる

 京都新聞宇治のウトロ地区に公営団地 国・府・市が基本構想策定」の記事を読んでいたら、以下のような段落があった。

 ウトロ地区2・1ヘクタールのうち地元や韓国政府が東南側に購入した土地6500平方メートルに、4~5階建ての団地2棟、計約60戸を新築する計画。市が住民向けに貸し出し、家賃を徴収する。同協議会によると、大半の住民が移り住む見通しという。

 2.1ヘクタールのうち6500平方メートルとある。単位が異なっているため、全体のうちどれぐらいの広さを占めているのかがわかりにくい。この場合は、単位を同じにした方が読者には親切である。

 1ヘクタール=10,000平方メートル

 ここは平方メートルに単位を合わせて、「21000平方メートルのうち6500平方メートル」と書いた方が良いだろう。

 ついでに、この記事のリード。

 在日コリアンが多く暮らす宇治市伊勢田町のウトロ地区の住環境問題で、国土交通省京都府宇治市の3者は、地区内に公営団地を建設して住民を集約する方針を決め、29日に発表した。6~7年後の完成を見込み、2014年度に詳細な土地利用や施設整備の事業計画を策定する。

 「住環境問題で」という書き方からして、この問題は紙面でたびたび掲載しているのだろう。だが、ここは今の住民が老朽化した建物に住んでいるということをリードで明記した方が良いように思える。ということで、こんな感じにしてみた。

直し版> 国土交通省京都府宇治市は29日、在日コリアンが多く暮らす宇治市伊勢田町のウトロ地区内に公営団地を建設すると発表した。6、7年後の完成を見込み、老朽化した建物の住民を集約する。

 実はこの地域の近所に私用で行くことが結構あるのだが、「ウトロ地区」のことは知らなかった。今度立ち寄ってみようと思う。

 「ウトロ地区」については、こういう本もあるようだ。

ウトロ―置き去りにされた街

ウトロ―置き去りにされた街

 

 

同じことばかり言わない

 岐阜市長選が2月2日に投開票される。岐阜では各紙が連日、この市長選のことを伝えている。私は期日前投票を済ませたので、あとは待つのみである。現職か、それとも新人か。2日夜が楽しみだ。

 岐阜新聞訴え若者に届け 岐阜市長選、3候補陣営SNS駆使」のリードが気になった。見てみよう。

 2月2日投開票の岐阜市長選で、現職と新人2人の3候補の陣営は、若い世代にも支持を広げようと、インターネットを活用した“ネット選挙”でも激しくせめぎ合っている。政治に関心の低い若者の取り込みは、各陣営の課題の一つ。昨年夏のネット選挙の解禁を受け、3陣営とも交流サイト「フェイスブック」(FB)などソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)を通じ、若い有権者に思いを届けようと必死だ

 10字詰めで20行ある。長い。なぜか。同じことを繰り返し言っているからだ。下線部はほとんど同じことだ。何度も言うほど重要なことだろうか。それと「若い世代」「若者」「若い有権者」と、3度も出てくる。これもすっきりさせたい。ということで、こんな感じにしてみた。

直し版> 2月2日投開票の岐阜市長選で、現職と新人2人の3候補の陣営はインターネットの交流サイト「フェイスブック」(FB)などソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)を駆使し、政治への関心が低い若者にも支持を広げようと必死だ。

  少し長いが1文にした。これ以上、言うことがない。ネット選挙運動解禁という話も、いまさらいるのかという気がしたので削った。本文を読んで、ネット選挙運動で「激しくせめぎ合っている」ようには思えなかったので、この表現も削った。選挙ならではの表現だが、この場合いるとは思えなかった。

 

 

民法改正: 契約のルールが百年ぶりに変わる (ちくま新書)

民法改正: 契約のルールが百年ぶりに変わる (ちくま新書)